材質:SUS304-WPB
線径:4.0mm

  • 曲げの精度の管理に苦労しました
斜め二重丸フックの引っ張りバネ

こちらは、一見何の変哲もない線材加工品に見えますが、1つのR上に4つのRが共存し、それが2本あるということで、トータルでRが10箇所存在する線材加工品です。

横から見た1つのRに対して、上から見ると4つのRが存在

横から見た1つのRに対して、上から見ると4つのRが存在

Rに対してRをつけるということで、精度の管理がかなりシビアな加工になります。最初、お客様から頂いた図面ではこの4つのRは反映されておらず、実際にサンプルを戴いて現物を確認して発覚しました。図面だけでも良いですが、たまにこういうケースがあるので、サンプルがあればお送りいただくと安心かと思います。

1つ1つのRのスプリングバックの調整が厳しく、型+手加工による調整で精度を保つ

1つ1つのRのスプリングバックの調整が厳しく、型+手加工による調整で精度を保つ

それぞれD/dが大きいため、スプリングバックの調整が難しい曲げとなりました。精度を安定させるため、型を作りましたが、それでも精度にばらつきが出てしまう結果に。最初、予想では型を作れば精度が出ると思っていたのですが、Rに対してRをつけているせいか、予想よりも歪みのコントロールに苦労することになりました。そこで、最終的には、型で成形後、最後に職人の手加工で調整するという工程で精度を保っていきました。

岩津発条では、精度がシビア難加工でも、必要であれば職人の手加工も可能です。設計や難加工に関するご相談はぜひお任せください!

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