材質:SWRM(SWM-B)
線径:6.0mm
内R:5.0mm
- 自動機では成形不可のためベンダー曲げにて対応
こちらは、線径に対して内Rの径が小さく、自動機で成形が出来ない線材加工品です。
内Rが線径に対して小さい
自動機で成形可能な内Rの大きさは、少なくとも線径の1.5倍以上とされており、今回のケースでいえば、線径は6mmなので、自動機で成形するためには少なくとも内Rは9mm必要となります。
実際の仕様では5mmの指定となっていましたので、自動機ではなくベンダー曲げにて成形することになりました。
更に、ベンダー曲げでも終端の直線部が線径に対して短い
また、ベンダーで曲げるにしても、曲げ終わりとなる線材の終端部分(線材を突いたり掴んだりする箇所)も厳しい短さです。経験上、ベンダー曲げにおいては、線径の約1.5倍は欲しいところですので、9mmの直線部があれば十分に曲げることが出来ますが、今回は、直線部は5mmのみの指定。
そこで、十分な長さ(9mm以上)を残してRを曲げてから、直線部5mmだけ残して不要な長さをカットするという対処になりました。
ちなみに、自動機で成形する場合、少なくとも線径の3倍(=18mm)は必要となります。
コストを考慮する場合は、こういった箇所を自動機で収める範囲にするか、ベンダー曲げでも加工数を減らせるような設計にできればと思います。
岩津発条では、成形可否や精度の観点は勿論、トータルコストが最適になるような設計のご提案も可能です。設計や難加工に関するご相談はぜひお任せください!