材質:SWP-B(SWRS)
線径:1.4mm
コイル平均径:11mm
D/d≒8
・加工方法を工夫して二重らせんを実現
こちらの逸品は、特殊な加工方法を用いて二重らせんのバネの製作を実現いたしました。
芯金に溝を作るというアイデア力と職人の勘が発揮された逸品
通常芯金巻きで加工する際は、線材の一端を芯金に固定して、コイリング機を自動回転させることで芯金に線材を巻き付けています。ピッチ間隔の調整は線材を送る装置と専用のツールを使ってコントロールします。
一方、この逸品に関しては、芯金の内側に溝を作って線材の中心を固定させ、線材の両端を職人が手で持った状態で、芯金を固定させた回転物を手動回転させています。ピッチ間隔は職人の勘でコントロールして製作しているという、まさに岩津発条の職人にしかできない技と発想で目的の設計を実現することができました。
量産となると専用の機械が必要にはなりますが、このような二重らせんの設計にすると、同じピッチで1重のバネに比べて4倍の力を持たせることができます。(有効巻き数が1重のときの1/2となったバネが同じスペースに2つあるため)省スペースで高荷重を得たいという設計の方はぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?
岩津発条では常識にとらわれない柔軟な発想で数々のバネを製作してきました。設計の早い段階からの相談も歓迎していますのでぜひお気軽にご相談ください!