材質:SUS304-WPB
線径:1.2mm
曲げR:0.6mm
・芯金の形状を工夫して小さすぎるRに対応
この逸品は、中心の曲げRが非常に小さい難加工品です。通常、線径の3倍の直径の芯金でないと曲げることができないと言われていますが、こちらの逸品はなんと線径と同じ直径の芯金で曲げる必要があります。自動機で加工しようとするとこのRの部分が不可能なため、ベンダー加工が余儀なくされますが、全てベンダー加工で行うと加工コストが高くなりますので、「自動機で出来るところは自動機で行い、ベンダー加工が必要な部分だけベンダー加工」という作業の切り分けによって加工工程を削減し、コストを下げる工夫を行いました。
一見自動機で不可能であっても部分的に自動機を使えるという視点はベンダー加工が出来るからこそ見極められるところでもあります。治具の工夫と経験によって可能な限り最適化を行うのが岩津発条の技の一つです。
過去には芯金の”材質”を工夫して小さい曲げRを実現した逸品もございます。
▼芯金の材質を工夫して小さすぎるD/dに対応した逸品(左)と自動機で一発成形した逸品(右)
バネだけでなく芯金や治具の工夫で難加工のバネが製作可能かもしれません。長年の経験に基づく独自のアイデアで不可能を可能にします。ぜひご相談ください!