工具に利用される線材曲げ加工品

ポイントは先端のアールと、微妙なくびれを出している箇所です。
一本の線材をツールを用いて曲げていくと、9ヶ所の曲げが必要になり、
また先端までアールを出すことも、真ん中の微妙なくびれも実現が難しくなります。

そこでまず最初に線材をリング状に曲げ、その後くびれを実現する金型に嵌めて突くことで、
微妙なラインを作りだしました。

この手法は工程数の削減によるコストダウン、安定品質の実現にも寄与しています。

約40年前にご依頼いただいて、今なお自動機ではこの形状を成し得ません。
小さいパーツではありますが、手作業に長けた職人の息吹が感じられる逸品となっております。