材質:SWM-B
線径:φ5.0

こちらは建築金物に使用される両端にC面取りが施された鉄線です。

リン青銅線を使用した線材曲げ加工品

丸く曲げられた箇所に人の指を通すため、バリを出さないようC面取りをしております。
両端にC面取りが施されているため、まず自動機では加工できません。
両端をC面取りするためには、まずは直線材でカットしてからの加工となります。

建築金物に使用される両端をC面取りした鉄線

次のポイントとしては、こちらの丸く曲げた箇所の小さな隙間です。
D/dが大きいので、そちらに目がいきがちになりますが、この隙間が難しいのです。

建築金物に使用される両端をC面取りした鉄線

一般に使用される鉄線はスプリングバックの大きさに幅があるため、曲げてみないとどこまで誤差がでるのかが、わかりにくいです。岩津発条では、膨大な加工データを持つためある程度は予測することができますが、それでも、曲げてみないとわからない点があります。それほどスプリングバックの大きさに幅があるというこです。

次に上述の丸く曲げた部分とは逆に位置する曲げがきつい箇所となります。

建築金物に使用される両端をC面取りした鉄線

ベンダーでは曲げることができないため、プレス加工を用いて実現しました。
そのため、丸く曲げた部分はベンダー加工、曲げがきつい箇所にはプレス加工と加工を組み合わせた逸品となります。
岩津発条では1社でどちらの加工もできるため、今回の逸品を実現することができました。
もちろん、鉄線の性質等も理解した上での加工が必要となったため、職人の腕が光った逸品となりました。

線材曲げ加工品の設計・製作についてはこちら