リン青銅線を使用した線材曲げ加工品

特徴としては、写真で既におわかりいただいているかもしれませんが、2箇所で線材がくっついている箇所となります。

見た目ではこちらが難加工にあたるのかどうか判断は難しいですが自動機では加工できず職人による加工が必要とされる逸品です。
その理由として、この製品ではひずみをとる作業が発生してしまうためです。
曲げたときは、ひっついているのではなくクロスした状態にあり、スプリングバックにより線材同士が重なります。
重なってしまうことで、ひずみをとる作業が発生してしまうため、手加工による職人の技術が必要となります。

また、リン青銅線を使用した場合に、熱処理の温度に気をつなければなりません。
温度を間違えてしまうと、錆などでこげたような色に変化し、外観を綺麗に保つことができないからです。
温度管理とスプリングバックを考慮した加工、ひずみとりと職人がいなければ精度の高い製品をご提供することが難しい逸品です。

岩津発条では自動機ではできない加工も数多く実績としてあるため、このようなケースでもお客様のご要望に沿ったかたちでご提供することができます。